年月をかけた呂不韋の執念
いよいよ、国内統一編も最高潮の場面に来たのかな?
そんな風に思うような今回の展開でした。第17話のタイトルは「三方ゆずらず」となっているんですけど、このタイトルに納得する一方、やはり呂不韋(りょふい)があらゆるところに手を回していた事実に、怖い人物だと再確認させられました。
考えてみると、呂不韋というのは恐ろしい人で、この国盗りのために、この時点で既に25年以上の時間とお金と労力を使っています。
商人として大成功していて、お金持ちだったにもかかわらず、趙(ちょう)に人質に出されていた王族の末席の一人に投資し、彼を王にするという一世一代の大勝負を始めます。
それが、嬴政(えいせい)の父親でした。
賭けに成功して、秦(しん)という中華七雄の中でも強力な国で最高権力者にまで上り詰めたのが現在の呂不韋ですが、その野望はまだ途中でした。
投資した人間を王にするのが目標ではなく、一介の商人だった自分が王になるのが最終目標だったのです。
呂不韋のシナリオ
お隣の国の商人が本当に王になどなれるのでしょうか?
実は最初のお話だった王弟、成蟜(せいきょう)の反乱から、呂不韋のやり方は変っていません。悪者を仕立て上げ、それを呂不韋が救う。
この悪者が王族になるのか、それとも他の者になるのかは状況次第。他の者だった場合は、暴れるついでに王族を全て亡き者にする。
描けるシナリオは、結局のところ、そのくらいしかないのかもしれません。成蟜の時のシナリオを上手に脚色して、最後の最後に大逆転で予定通りの国盗りを成功させようという、完璧なシナリオでした。
怖いのは、他人を思うままに操っている計画です。太后(たいこう)の秘密に気付き、心理状態を読み取り、その結果取るであろう行動を先読みして、布石を打っている。
愛した女性の心を壊しておいて、最後にまたも利用するのは鬼のような酷さです。
ただ、良くも悪くも、これが呂不韋という人なのでしょう。
底が知れなくて、改めて怖い人物です。
傑物に対抗する嬴政
今回、「三方ゆずらず」のタイトル通り、太后(たいこう)も嬴政(えいせい)も呂不韋の想像を上回る計画を練って傑物に誤算を与えていました。
それだけ、この母子は呂不韋の強大さと恐ろしさを良く分かっているとも言えます。
ただ、その目的はそれぞれ違います。行われている式典の最中に呂不韋の陰謀だったと気付く太后は、追い詰められて最後の抵抗に出るしかなかった立場。
一方の嬴政は、明らかに呂不韋が何か仕掛けてくるのを知っていました。
いえ、嬴政の陣営に関しては、毒国(あいこく)の侵攻、それも偽の玉璽(ぎょくじ)を使って兵力が膨らむというイレギュラーも含め、準備していた様子が見られます。
この謎は次回以降に明らかになるのでしょうけど、ずっと悔しい思いも怖い思いもさせられてきた相手に対して、しっかり用意を怠らないから、嬴政は呂不韋という傑物から王の座を守ってこれたのだと思います。
いよいよ、最後の戦いも直接対決ですね。
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いかがでしたか?
お届けしたのは、天衣無縫の調のさくらでした。
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