ラフタリアと引き離された尚文
キョウ・エスニナの罠だと分かっていても、ラフタリアの元へと戻ると言い張る尚文。
しかし、戻ろうと行動を起こすも、ミカカゲ国の「竜脈の帰路」が閉ざされていることから、絆の能力が使えず、尚文は怒り狂います。
絆を「無限迷宮」から助けてくれたと喜んでいたシクールの人たち。
しかし『尚文が異世界の四聖勇者』と聞いてから、「彼らは私たちの世界を破壊する」と失礼な態度と発言を取り始めます。
シクールの人たちのことも、尚文のことも、信用している絆だけが、状況が分からず混乱してしまいます。
ただ、尚文は「異世界の四聖勇者」の役割を知っていましたが、ここまであからさまな態度の切り替えを目の当たりにしたことで、さらに尚文のイライラを募らせる結果になります。
絆の新しい仲間：エスノバルト
絆の仲間で、船の眷属器の勇者であるエスノバルトが、ラフタリアを探す手伝いをしてくれることに。
そして、勘の鋭い尚文によって、エスノバルトの正体が明らかになります。
彼の本来の姿は、『ウサギ』の容姿をしていました。
この世界を守るために代々遣わされている魔物の末裔。
尚文の世界でいう所の『フィロリアルの女王』が立場的に同じのようです。
優しいまなざしとモフモフとした柔らかそうな見た目、人の姿よりも、おっとりとした感じに思えました。
エスノバルトの能力は、『式神』だけでなく、彼の眷属器である船で探し人の所まで乗せていってくれる能力です。
「竜刻の砂時計」の波に乗って、色々な場所へ転移できるという能力。
場所も選ぶことが出来るので、いきなり敵国のど真ん中へ出ることなく、慎重に行動ができるというもの。エスノバルトは、それくらいしか取り柄が無いといいますが、そんなことありません。
いつも辛口の尚文から「十分凄い」と褒め言葉が出るくらいなので、凄い上位スキルなのだと思いました。
ラフタリアを探すために
絆は己の『式神』である、クリス（見た目ペンギン）を紹介してくれます。
『式神』とは、使役するものの血液と式神の媒体となる体の一部で構成されています。
自身の式神を作りたい場合は、自分の髪の毛などを媒体として使います。
しかし、今回の場合は、ラフタリアを探すために作る『式神』なので、ラフタリアと繋がっている『モノ』＝『髪の毛』となるようです。
オレンジ色の毛並みをした、顔がラフタリアそっくりのたぬきが現れました。
モフモフとした尻尾と人懐っこい性格はラフタリアそのものようで、可愛いです。
絆から、『式神』が生まれたという事は、媒体となった本人が生きている証拠だと、嬉しい言葉を貰います。
ただ、悠長なことをいっていられないのも事実。
『式神』である、たぬきちゃんが元気なうちに、ラフタリアの捜索を進めることになりそうです。
見世物小屋で泣き叫ぶフィーロ
キョウ・エスニナの世界に渡ったフィーロでしたが、尚文たちとはぐれた後は、見世物小屋の男の親族がフィーロを拾い、『使役札』を直接フィーロに貼って、無理やり言うこと聞かせられていました。
一方、グラスやラフタリアがいると思われた場所はレイブルという国。
尚文たちは、彼女たちやフィーロを探すため、エスノバルトの船で移動を開始します。
レイブルに降り立った尚文。
リーシアや絆でさえ気づかない僅かな声に、尚文は反応します。
足を鎖で繋がれ逃げれないようにして、手首はロープで固定され、泣き叫ぶフィーロ。
仲間が泣き叫ぶところを目撃した尚文は、とうとう我慢の限界を越え、憤怒の盾を召喚。
見世物小屋の主人を殺そうとする勢いの尚文を、リーシアが説得する姿は、ものすごく逞しくなったと関心しました。
殺したいとか、闇夜に忍び込んで救出するとか、尋問＝拷問とか、サラッと物騒な言葉がリーシアから出てきたのは、驚きましたが、カッコいいとも思いました。
異世界に渡ったことで、姿が変化
絆たちの世界に生息する「ハミングフェアリー」という、近い種族に名前が変化したようです。
捕まっていた時のフィーロは、いつものふさふさした丸っこい体から、やせ細った小さな鳥になってしまっていたので、尚文が気づかなかったら、誰も分からなかった可能性もあったかと思うとゾッとしました。
別の姿になった仲間を、瞬時に見分け、助けようとする尚文の行動に、彼女たちの事を大切に思っているのが分かります。
フィーロは、元来、元気いっぱいの足蹴りが得意な少女です。
しかし、尚文と離れてから寂しい、悲しい思いをいっぱいしてきたことから、甘えん坊さんに。
新しく尚文の『式神』となった、ラフタリア似のたぬき『ラフちゃん（フィーロ命名）』と、尚文を巡ってワチャワチャしている姿は可愛いです。
その後、リーシア、絆、フィーロの自己紹介が終わり、ほんわかとした空気が漂っている時でした。
絆が読み上げた『刀の眷属器の所持者』の話の後に、急に尚文を襲った胸騒ぎ。
急いでステータス画面を確認すると、そこにはあるはずのラフタリアの名前が、奴隷紋ごと消えていました。
まさかの展開に驚きを隠せない尚文たち。
『刀の眷属器の所持者』とラフタリアは、何か関係があるのでしょうか。
次回のお話がとても気になる展開になりそうです。
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いかがでしたか？
お届けしたのは、天衣無縫の調のさくらでした。
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