姉のヨルさんと弟ユーリ君は秘密を抱える理由までも同じ
今回の話では、仮初め家族の中で唯一本当の家族が確認されている母ことヨルさんの弟が登場します。それも嵐を呼ぶような秘密と人間関係をバラの花と一緒に抱きかかえて。
「ＳＰＹ×ＦＡＭＩＬＹ」は主役の家族がみんな秘密を嘘で取り繕い、一緒に暮らす仮初め家族を築いているわけなのですけど、初登場したヨルさんの弟ユーリ君も、本当の職業は秘密警察と呼ばれる超コワイ国家保安局の職員で、それを表面上は外務省勤務の外交官という事にしている秘密があります。そして重大なのは、この事を姉であるヨルさんにも秘密にしているのです。
この姉弟はちょっと童顔で丸っこい顔立ちとか、赤い瞳など大変似ている姉弟ですけど、互いに秘密を抱える理由までも同じです。つまり、姉に、弟に、互いに心配をかけたくないという理由です。
これからユーリ君はその職業やお姉さんへの異常な愛情から夫である「黄昏」ことロイドの宿敵となっていくのでしょうけど、このヨルさんと似ているという事がきっとポイントになってきます。それがどんな展開を生むのか、今から楽しみですよね。
義兄ロイド・フォージャーと義弟ユーリブライア
ユーリ君と敵対する関係にあるのは、夫であり義兄にもあたる「黄昏」こと父ロイド・フォージャーです。これはお互いの本来の仕事の上でも敵対関係になるのですけど、当面の対決は、それぞれにとって姉であり、妻であるヨルさんをめぐってという事になります。
ヨルさんとユーリ君の姉弟はちょっと特殊で、７つも年が離れている事も関係あるのですが、早くに両親を亡くしたためにヨルさんが母親代わりを務めきた過去があります。その事をユーリ君はとても感謝しているから、それが異常な愛情へと昇華して、ヨルさんを奪った男が許せないと、ロイドに対する嫌悪となって表れてしまいます。
お互いに笑顔を貼り付かせたまま、目の奥から観察し合うような緊張感の中で覗き合う両者だったのですけど、ユーリ君は姉の事になると盲目になり、理性を失ってしまう欠点がありました。ここでも発露するのは、ヨルさんと同じブライア家の血筋とも言える天然です。はたしてその天然に対しロイドがどう対処するのか、そこが今話の見どころとも言えます。
ロイドとユーリ君は西国ＷＩＳＥのスパイと東国の秘密警察。つまりは天敵
そして、当面の関係よりもロイドとユーリ君にとって厄介な関係は、お互いの本業です。西国（ウェスタリス）一の凄腕スパイとして暗躍するコードネーム「黄昏」が父ロイドの本当の顔。それに対し、スパイ狩りや国民の監視などを行い東国（オスタニア）の治安を守る秘密警察の職員なのがユーリ君です。
改めて考えてみると、「ＳＰＹ×ＦＡＭＩＬＹ」は本当によくできた人間関係の構図になっていると思います。家族は人にとって、最も身近で基本的な人間関係で、そこに嘘と本音が混じり合って特別で特殊な関係を描いた物語。嘘だらけの仮初め家族。
ここで重要なのは、幾らかの本音によって関係が揺らぐことでしょう。お互いに目的がはっきりして、その為に手を結んだ家族にとって必要のないその部分こそが、この物語の面白さだと言えなくもありません。
最初の攻防は経験に勝るロイドこと「黄昏」が場をコントロールしたようにも見えますが、次回はここに嘘が下手でロイドとユーリ君の関係で一番の鍵を握るヨルさんが絡んできます。そのヨルさんの下手な嘘がどう影響してくるのか、次回も目が離せませんね。
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いかがでしたか？
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