2022年春アニメキングダム

KINGDOM~キングダム~秦の始皇帝へ歩み出す嬴政(第4期第13話考察)

2022年春アニメ

信が嬴政に思う「俺とお前の目標」

 今回のお話で、著陽の戦いは決着がつきました。隠れた伝説とも言える魏(ぎ)の火龍を相手にして若き王賁(おうほん)の活躍がとても印象的だった戦いですけど、終わってみると、これからの戦いにむける大いなる布石のような戦場でした。

 その中で信が、

「俺とお前の目標」

と、著陽の要塞化を前に心の中で語っている場面が目に焼き付きます。

 戦場で働く武将や兵士は、自分たちの国を守る英雄であると同時に、他の国から見たら災いそのものとも言える疫病神のような忌み嫌われる存在です。

 そんな憎悪を向けられながら自分や仲間の命を懸けなければならない、過酷な立場だからこそ、戦う意味が凄く重要になってきます。

 残酷な運命を受け入れている武将、今回で言えば信と対戦した凱猛(がいもう)などは、そういう存在だからこそ、王騎将軍のようなかつての敵に、夢を見過ぎだと言い、その後を追う信に、俺に答えを持って来いと告げるのでしょう。

 そういう点において、理想にすがって夢を見ている信たちは、その意味に頼っているようにも映ります。ただ、その弱さが強さに変わるからこそ、私たちは彼らを応援するのです。そして、その本質が問われる戦いが、今まさに始まろうとしているのです。

李牧が危惧する新時代

 新時代への移行。著陽の戦いを終えて盤面を見ながら、趙(ちょう)李牧が決意を固めている場面が、短いシーンですけど今回は登場しました。

 戦いを仕掛けるのは中華統一を目指す秦(しん)であり、それに対応しなければならないのは、戦国七雄の残り六国。その中でも秦にとって最大の強敵となるのが、中華で最も危険な男と呼ばれる李牧です。

 ただ、その李牧ですら、これからの戦いの過酷さを覚悟しなければなりませんでした。なぜなら、今までのように国境付近の領土を取ったり取られたりという戦いではなく、本当に一つの国を滅ぼしてしまうような戦いを秦が仕掛けてくるからです。

 そして、言うまでもなくその鍵を握っているのは最高責任者である秦の国王・嬴政(えいせい)です。この時点では二年前の合従軍との戦いで自ら戦い、亡国の危機を救った英雄王として存在感を高めています。会った事はあるのに印象が薄いその若き王に対し、李牧は警戒を強めます。

物語の中心に躍り出る嬴政

 この局面で中華の注目が最も集まっている秦の国王・嬴政ですが、その前に厄介な敵が立ちはだかり、暗雲が立ち込めます。実の母親である太后(たいこう)様であり、物語開始当初からの最大の敵、呂不韋(りょふい)です。

 物語のこの時点から一年後、嬴政は加冠の儀と言われる、成人式のような式典を行います。幼かった王が大人になった証であり、全ての権力、決定権が嬴政に集まるようになります。そうなるのを何としても防ぎたいのが、現時点での最高権力者である呂不韋であり、息子である嬴政に激しい憎悪を燃やす太后なのです。

 実の母親にこれだけ恨まれるのが、嬴政の悲しい運命なのですけど、厄介なのは呂不韋と太后が旧知の間柄であり、目的の為に手を組む可能性が高い事実です。

 そういう理由で、これから国内統一、最後の戦いが始まります。舞台はそれまでの主人公・信から、もう一人の主人公である嬴政に移るのですけど、矛を振るうのではない、言葉と政治の戦いがどれだけの輝きを見せられるのでしょう

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いかがでしたか?
お届けしたのは、天衣無縫の調のさくらでした。
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