魔王により召喚される
シズさんは、この世界では「召喚者」と呼ばれる人間です。
召喚者 | 30人以上の魔法使いが何日もかけて儀式を行い、異世界から呼び出された人たちのこと。 強力な兵器としても期待されている存在。 召喚主に逆らえないように、魔法で魂に呪いを刻み込まれます。 |
不完全召喚者 | 簡素的な術式によって、異世界から呼び出された子供たちのこと。 召喚された時にスキルに変わるはずエネルギーが、体内に溜まり、最後は焼き尽くされてまう。 10歳未満で召喚された子供たちは、みんな余命5年と言われている。 |
転生者 | 前世で命を落として、この世界に生まれ変わった人たちのこと。 |
異世界人 | 異世界から、この世界に迷い込んでしまった人たちのこと。 異世界人は、次元を超える時に、様々なスキルと魔素を手に入れる事が多いそうです。 |
シズさんは、幼少期に戦争中の燃え盛る日本から、
この世界へと「召喚」されました。
火傷を負っても、意識を失わずに声をかけてくるシズさんに、
魔王が興味を持ち、最上位精霊であるイフリート(炎の精霊)を肉体に宿らせます。
「召喚者」は、召喚主によって、逆らえないように呪いを刻まれますが、
シズさんにとっての呪いとは、肉体と同化させられたイフリートを指しているように思えます。
イフリートは、何度もシズさんの肉体を支配しようと、
その膨大な強い力で彼女を蝕んでいきます。
そのため、シズさんが召喚されてから数年後、
初めてできた友人をイフリートに支配された力によって焼き殺してしまう、
とても悲しく残酷な光景を彼女は目の当たりにすることなります。
その後、シズさんは人間としての感情を失くし、
自分のことを「魔人」という扱いをしていきます。
勇者によって救われる
シズさんにとって、転機となる人物が現れます。
それが、勇者です。
シズさんにとって、勇者とは「魔人」としての自分の話を信じて話を聞いてくれた、
かけがいのない存在で、さらには、人としての感情を取り戻してくれた人でもあります。
その後、シズさんは、勇者に保護され、
一緒に旅をして世界の事や魔法について教わっていきます。
勇者から貰った仮面の力で、イフリートの力を使えるようになった
シズさんは、誰かを助けるための戦いをしていきます。
苦しんでいる人を助けるため、魔物との戦いが何十年も続き、いつしか、
シズさんの事を伝説の英雄「爆炎の支配者-シズエ・イザワ-」と呼ばれるようになります。
イフリートの炎の力を剣に纏って戦う姿は、綺麗でカッコいいです。
大切な人を守るために
シズさんは「イフリートの力を制御できなくなっている」と、
年老いた自分の体の弱さに気づきます。
そして、彼女は戦いから引退して、イングラシア王国という、
自由組合(ギルド)の本拠地がある大国で、
異世界から来た子たちの学校で先生をすることになります。
そこでの生活は楽しく、平和な日々を過ごしたそうです。
シズさんの生徒の中には、グランドマスター
(各国のギルドを統括する最高責任者)になったユウキや、
西方教会聖騎士団長を務めるヒナタといった、
今では、世間で活躍している子たちがいます。
しかし、彼女の生徒の中には、「不完全召喚者」といわれる、
召喚されても、スキルとして変わるはずのエネルギーが、
体内に溜まってしまい、5年後には身体を焼き尽くされて
命を落としてしまう子たちもいました。
シズさんの性格上、イフリートの力の制御が出来ている間は、
その子たちが生きる為の道を、最後まで一緒に探し続けていたと思います。
ですが、彼女はまた一人で旅に出ることを決意します。
自分の体に寿命がきていて、いつかまた制御できなかった
イフリートの力で、周りの人たちを巻き込んでしまうのでは…という
思いの方が、シズさんにとっては怖かったのではないかと感じます。
リムルと出会って
抑えきれなくなったイフリートの力の暴走により、
シズさんは飲み込まれていきます。
戦いが始まる寸前で見せた、シズさんの涙は、
「助けて」と訴えていように思えます。
イフリートと激しい戦いの末、リムルのユニークスキル
「捕食者」を使い、全てを飲み込む形で決着がつきます。
イフリートの行く末は、暴風龍ヴェルドラの将棋相手を延々とするようです。
シズさんは亡くなる前に、リムルに
「私を君の中で眠らせてくれないかな」と最後のお願いをします。
他の人からしたら、なぜモンスターに自らの命を差し出すのか?
なんて思うかもしれません。
ですが、シズさんにとっては、少しでも嫌いだった世界に取り込まれるよりも、
沢山の楽しかった思い出と同郷の人間に見守っていて欲しかったのではないかと思います。
リムルの中で眠り、シズさんが、小さな女の子の姿で
お母さんと再開する場面は、とても心が震えました。
まとめ
いかがでしたか?
シズさん(シズエ・イザワ)の壮絶な人生を垣間見れましたか?
シズさんが登場する話には、ちょいちょいと日本のゲームのネタや風景など、
「これは元ネタ知ってる?」「まさか…」と、
アニメを見ている側のワクワク・ソワソワ感を
あぶり出してくれている部分があるのが、面白いです。
原作小説では、イフリート戦が終わった直後から、
シズさんの姿が老婆と表現されてたり、話し方も変わっているので、
アニメとの違いをぜひ、見つけてみてください。
楽しさが倍増すること、間違いなし!です。
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いかがでしたか?
お届けしたのは、天衣無縫の調のさくらでした。
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