黒崎一護の活躍と、藍染惣右介の『感覚を崩す』力により、窮地を脱した戸魂界。
多くの犠牲者を出したことで、四番隊の隊士たちは自分たちの責務を果たすべく、奔走します。
ユーハバッハとの戦いで亡くなった、山本元柳斎。
一命を取り戻すも、隊長としての責務を果たせることが難しいとされる、朽木白哉、更木剣八。
次に滅却師が、攻めてきた時、戸魂界は万全な状態で迎えることができるのか!!
そして、新たに出てきた【零番隊】とは、いったい何なのか。
ルキアが気づいた、一護の違和感
重度の傷を追っていた、朽木ルキアと阿散井恋次。
四番隊の隊士によって、手術が行われ、危険な状態から脱した二人。
全身包帯まみれなルキアは、ボロボロな状態のまま、黒崎一護にお礼を述べます。
「自分は、何も出来なかった」
と話す一護に対し、言葉よりも一護の表情そのものに違和感を持ったルキア。
「一護は、なぜ辛そうな顔をしていたのか」
ルキアの傍にいた平子隊長は、自身の斬魄刀が折られたことや、誰も助けることが出来なかったことをあげましたが、ルキアとしては、別の理由があるのではと、推測します。
「何かもっと、重大なことを抱え込んで、隠してしまおうとしているのではないか」
一護の傍で長く、戦ってきたルキアだからこその、観察眼に驚きました。
護廷十三隊隊長としての焦りと、責務
山本総隊長の遺体を全て、滅却師によって消滅させられたことにより、
隊長たちからは、ピリピリとした空気が漂います。
その中でも特に、2番隊の砕蜂隊長がイライラを隠さず、報告にきた者に対して、当たり散らします。
総隊長が亡くなり、加えて、六番隊・十一番隊の隊長二人が、戦いに戻れるかどうかが分からないという現状。
七番隊の狛村隊長もまた、砕蜂隊長を勇めようと声を張り上げる始末。
いつ、滅却師の軍団が来るのか、傷を負った隊士・隊長たちを万全の状態まで回復できるのか、そんな焦りを、いつもは凛としている護廷十三隊隊長たちから感じました。
そして、そんな隊長たちを、いつもなら飄々とした姿勢の八番隊隊長の京楽春水は、静かに『喝』を入れ、隊長たちを纏め上げます。
「護廷十三隊は、死人を悼んだり、壊れた戸魂界を思って泣くためにあるんじゃない、戸魂界を守るためにあるんだ。前を向こうよ、僕らは護廷十三隊だろ」
戸魂界の、この先を見据えて、冷静に隊長たちに諭す”京楽隊長”の姿は、カッコいいと感じました。
護廷十三隊を立て直しに来た【零番隊】
滅却師により莫大な被害を追った戸魂界。
そんな彼らの元に、護廷十三隊より上位の組織である【零番隊】が瀞霊廷へと降りてきました。
零番隊とは、戸魂界を統括する『最高司法機関四十六室』よりさらに上の存在で、護廷十三隊隊長たちですら直接見たことが無いといわれている高位であり、王族の頂点に君臨する【霊王】の住む空間を守護している組織です。
零番隊は、5名からなっており、隊士はおらず、全員が隊長。
そして、5人の総力は、護廷十三隊全軍以上の力を持っています。
第一印象は、見た目派手なテンションが高い、ノリが良い人たち。
リーゼント頭、近所のおばちゃん、パーマ頭にサングラス、背中に六本の義手、禿げ頭で髭を生やしたおっさんなど、面白おかしい見た目の人たちで構成されています。
しかし、彼らの力は本物です。
四番隊の卯ノ花隊長でも全快回復できないとされていた、重症患者の『朽木白哉・朽木ルキア・阿散井恋次』を【零番隊】の麒麟寺 天示郎(リーゼント頭)なら全快できるとのこと。
零番隊は、一人一人が【零番離殿】と呼ばれる大きな町のようなものを霊王から与えられており、麒麟寺が守護しているのが、麒麟殿です。
そこには、『白骨地獄』と『血の池地獄』と書かれた二つの温泉があり、重症といわれている者でも、全快回復以上の治療を行うことができます。
零番隊の協力の元、一護たちはどのように力を取り戻していくのか。
そして、折れてしまった一護の斬魄刀は、どうなっていくのか。
第8話の中で、登場した見覚えのあるキャラの後ろ姿と、声にも、ぜひ注目してみてください。
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お届けしたのは、天衣無縫の調のさくらでした。
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