2022年春アニメSPY✖FAMILY

「SPY×FAMILY」ミッション3「受験対策をせよ」感想。喜劇を奏でる疑似家族

2022年春アニメ

家族を知らない者たちによる疑似家族

 週末に放送された第3話は、物語の今後に大きな一歩を記す疑似家族3人による初のお出かけだったのですけど、途中流れるエンディングテーマの「喜劇」がとても似合う光景でびっくりしました。

♪手を繋ぎ帰ろうか。今日は何食べようか。「こんなことがあった」って君と話したかったんだ。いつの日も君となら喜劇よ♪

 何気ない日常の大切さを歌ったこの歌詞が、こんなにも非日常な疑似家族にぴったりくるなんて。きっと、星野源さんはこの物語をイメージしてこの曲を作ったんじゃないでしょうか?

 父は隣国のスパイであるロイド。母は殺し屋の仕事をしているヨル。娘はどこかの研究機関から逃亡している超能力者のアーニャ。それぞれが抱える裏の事情があるからずっと孤独な人生を歩んで来た3人。それが、それぞれの都合によって集まった疑似家族。なのにどこか本物になろうと歩み寄っているように映るのは、きっと私だけではない筈です。

唯一事情を知る娘アーニャの存在

 この疑似家族はコードネーム黄昏と呼ばれるスパイが東西戦争の鍵を握る大物政治家ノバン・デズモンドに接触するという任務の為に急遽集められたメンバーです。互いの都合の為、世間体の為に妻であり母になったヨルも、デズモンドに接触する唯一の方法が名門イーデン校のPTA会である為にスカウトされた孤児院の子アーニャも、この父ロイド・フォージャー(コードネーム黄昏)の本当の目的を知りません。

 いえ、知らない筈だったのです。そう、娘のアーニャは超能力者。それも人の心が読めるエスパーなのです。だからこそ常に慎重に行動し目立つ行為を避けようとする父ロイドと、その仕事の秘密性と本来の引っ込み思案によって自分の気持ちにブレーキを掛ける母アーニャの心を読み、物語を推進させる重要な役割を担います。

 父は妻のヨルが東国政府筋から殺しの依頼を受ける殺し屋の仕事をしている事を知りません。母は夫ロイドが西国のスパイである事を知りません。ひょっとすると互いの素性を知った時、この夫婦は戦わなくてはならないかもしれません。それを回避し、救えるのはひょっとすると二人の事情を知る唯一の存在であるアーニャだけ。

 そう考えると、無邪気なようで大人びているアーニャの言動に説明がつくような気がします。まだ6歳(本当はもっと若い?)なのに、ずっとそういう人生を送ってきたのでしょうね。

夕暮れのブルーが全てを包む

 前々回でも書きましたけど、この物語の舞台設定は1960年代の欧州。東西冷戦時代の東ドイツと西ドイツが元ネタなのだと思われます。今の時代から観るとクラシックカーと言えるデザインの車が走り、スマホもインターネットもなく、27歳の独身女性は売れ残りだと心配されてしまう時代。

 アニメのスタッフさんが気を使ったのは、その色合いなのではないでしょうか?特に今回、初めてのお出かけでドタバタしながら戻る家路。BGMで流れる「喜劇」と共に印象的なのが空の色合いです。

 夕暮れ時、オレンジ色の夕日が疑似家族3人を照らして影が伸びる。日は沈み、夜は深まり、淡い淡いブルーが辺り一面を染める。この哀愁と郷愁を含んだブルーが、疑似家族3人の喜びも安堵も、ふとした時に過ぎる不安も自分自身の新たな発見も、みんなみんな包んでくれます。

 そして、気付けば到着する。みんなで暮らす愛しい我が家。何だか夕暮れ時になると泣きたくなる感情をそっと撫でられたような、甘くて不思議な気持ちになる場面です。

 この疑似家族はきっと、こんな緊張と緩和をずっと続けていくのでしょう。こんな場面を一つでも多く味わいたい私たち視聴者の思いもそこに包み込みながら。アニメの次回が本当に待ち遠しいですね。

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いかがでしたか?
お届けしたのは、天衣無縫の調のさくらでした。
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