2022年春アニメSPY✖FAMILY

SPY×FAMILY、official髭男dismが歌うミックスナッツに込められた意味。ミッション5考察。

2022年春アニメ

ヨルが求める幸せのテンプレート

 ミッション5のお話は、イーデン校の試験にアーニャが落ちた事で、仮初め家族が終わると全員が絶望を感じる瞬間から始まります。その後、補欠合格を勝ち取る訳ですが、このギリギリの感じがいかにも、この家族なんだと思いました。

 それぞれの事情でこの家族は一緒に居る事を選んだわけなんですけど、official髭男dismさんが歌うOP曲が、最後かもしれない瞬間を味わう事によって、とても重みを増してきました。恐らく「ミックスナッツ」という曲のタイトルも、アーニャがピーナッツを好きだからという部分に引っかけているのだと思います。歌詞に出て来る

♪文字通り絵に描いたうわべの裏、

           テーブルを囲み手を合わす時さえ、

                     ありのままではいられない♪

 この部分は、妻役のヨルさんをイメージしているのではないでしょうか?彼女は幸せを知りませんし、分かりません。だから世間から浮かないように幸せのテンプレートから外れないように必死に外面を繕って生きてきました。

 そんなヨルさんが仮初め家族に触れて、初めて幸せを感じています。何気ないココアの温かさ、甘さが、ヨルさんにとって幸せの味なのです。だから何かあると

「お茶でもいれましょう」と、言うのではないでしょうか。

アーニャは心が読めてしまうから

 終わりを感じて3人が共に絶望をするわけなんですけど、一番傷付いたのは、やはり幼いアーニャだったと思います。娘のアーニャはイーデン校の入学試験を受ける為に6歳という設定にしていますが、実はそれより幼いと思われます。父のロイドに選ばれるために、本人が頑張って嘘をついたんですね。

 超能力者で人の心が読めるアーニャは、様々な場面で幼さや無邪気さからは想像もつかない鋭さを発揮して周囲を驚かせています。その一方で、知らなくて良い事も知ってしまいます。

 例えば、父ロイドは自分を愛してくれているし、いざとなったら命懸けで守ってくれるけれど、この仮初め家族が解散したら、アーニャを良い保護者や施設に預けるという事も。勿論、ロイドの仕事や環境を考えればそれは良い選択なのですが、実はアーニャが望んでいるのは一緒に居る事です。

♪不安だらけ、成り行きまかせ♪

と、OP曲では歌っていますが、これはまさしくアーニャの心情。仮初め家族が続く事で一番喜んでいるのは、間違いなくアーニャなのではないでしょうか。

栄光を望まぬ「黄昏」が手にした仮初め家族

 この家族の面白いところは、みんな基本的には凄く良い人たちなんですけど、全員が嘘をつく事を悪いと思っていないという事です。それぞれが秘密を抱えていて、打ち明けるわけにはいかないという環境が育んだ習性なのかもしれません。嘘をつく事よりも秘密を知られてしまう事の方が悪いという考えです。

 そんな中にあって父ロイドことコードネーム「黄昏」西国(ウェスタリス)一番の凄腕スパイと呼ばれる超一流。「影なき英雄」として、決して賞賛を浴びる事も栄光を手にする事もないまま密かに国を守り、平和を守って生きてきました。

 そんな彼が慣れない子育てに奔走し、妻の顔を立てて近所付き合いをし、家族の為に料理を作ります。完璧主義で勝つべくして勝つ戦いをするために準備を怠らない人だからこそ、そこまでできるのですが、実はそういう家族サービスに喜びを見つけ出す新しい自分を知るのです。

♪この真実だけでもう、胃がもたれてゆく

この一掴みの奇跡を、噛み締めてゆく♪

 

一緒が終わらない。一緒が続く。今は、この仮初め家族にこの真実を噛み締めて欲しいですね。

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いかがでしたか?
お届けしたのは、天衣無縫の調のさくらでした。
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